今日の海鮮

チョウチンフグ

チョウチンフグ

蒲郡など三河沿岸部で時々見られるどうにも安価なフグであーる。今回、どうにかこうにか肝付き固体を入手しました。蒲郡〜西尾あたりの鮮魚には地魚として列ぶ事もありますが、基本もう、肝は付いていません。いろいろ問題になりましたからね。ってわけで完全に自己責任とかいう形になるとは思うけどこの辺一体では伝統的に食されてきているブツです。

002

今回、3本入手しました。皮はフニャフニャですが必ず食します(これ重要)

003

「水フグ」とか言う地域もあるらしくて非常に水っぽいので塩で追い出した方が多少うまくなるんかなというわけで。その間、皮と肝を蒸しておきました。

004

(ゴクリンコ…)

流石にいくら自己責任だといっても、流通厳禁のフグの肝っていう奴は緊張感があります。とりあえず毒情報を調査すると食ってから30分後くらいにキて、3時間後くらいには完全に毒が回るらしいっす。

なるほどね(ポン酢かけてパクッ)

うーん、そんなどうしても食わないといけないもんじゃないが、このテカリ具合を見てわかるように旨みが凝縮されており「そこそこ旨い」。アン肝みたいな感じではないがカワハギっぽくはある。

あと、熱を入れると皮が開いてくるのに注目してください。ツルツルの皮がこれでブヨブヨになって面白いっす。

005

3時間後(どうやら死ななかったみたいです)、結構水が出てきてます。ってわけで洗い流して下処理は終わり。多分若干独特の臭いがあるから湯でもぶっかけた方が味は綺麗になると思いますよ。

006

身は何となく三枚おろしにしました。これは後日揚げたりしようかと思いますが、とりあえずヘッドと卸した骨のアラのところと、キモ。あと適当に味噌を溶いてほぼ終わり。

007

「バえねえ…」

しかし、しっかり肝が煮こまれており、なんか味噌に一部溶け出している所もあります。

008

肝は控えめにうまいっす。味噌との相性がよい。味噌に混ぜこんじゃってもいいのかな?いやー、どうだろう、もったいないか。あと、皮に注目してほしいんですが、ほぼアンコウの皮の様です。そう、これはほとんど小アンコウ鍋に近いものになってました。

これ、ほぼほぼ雑魚な扱いで地産地消っぷりが凄い魚(地元でも食うのは一部と思うけど)なんですが肝を食ってみたりとかいろいろ面白すぎて、他人にはなかなか出せそうにありません。し、そんな命を張ってまで食わにゃならんもんかというとこれまた疑問です。けども、適当な値段(流通しているのは本当に激安です)で安全に手に入るなら欲しいですわねえ、これ。食べられるのは地域の知恵って事でこれからもひっそり食べていかれる事と思われます。

ただ結局の所テンプレみたいで恐縮ではありますが、くれぐれも素人があやしい知識で同定して手を出さない方がよろしいかなというブツには違いないのかなと思われました。